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Matthewの備忘録

忘れたときはここを見ろ。何か書いてある。

忘れがちな流氷の効能

人間の力を超越しているという意味で、流氷は豊穣な漁場を作りに年に一回やって来る神のような存在である。流氷が「来る」と漁ができなくなり、厄介もののように思えるが、漁場を休め、プランクトンを増やし、栄養塩を循環させる効能がある。そういった効能は、そこらへんの文章に書かれているが、それら以外の忘れがちな流氷の効能がある。流氷があると波浪が軽減・減衰するのだ(もうちょっと科学的に書きたいが)。流氷が漂っていても大きなうねりや波が発生するが、流氷がないときには海底まで攪拌するような波の勢いを減衰させる。

2004年の台風18号による被害は地上のみならず、オホーツクのホタテ稚貝まき漁業に大きな損害を与えている。全滅はしていないが、地まきされたホタテ貝の多くが台風が起こした海底まで届く波浪によって吹き飛ばされて死んだ(らしい)。厳密にどういう原因で死ぬのかは分からないが、台風が起こした大時化が原因であった。ここ数日北海道全域に大雪と吹雪を運んできた発達した低気圧は、5年前の台風のようにオホーツク海を攪拌してホタテ貝を弱らせて死に至らしめるところだったが、ちょうど南下していた流氷を低気圧が起こした風が呼び寄せ、海・ホタテを守った。

さて、地球温暖化の影響かどうか、どの程度関連しているか、私にはわからないが、オホーツク海の流氷が減少している。守り神が暑さにやられて、消滅に向かっている。守り神がいなくなったときに、ホタテ貝を守れるほどの英知を人間は、日本人は、北海道民は持っているだろうか?

参考: