Matthewの備忘録

忘れたときはここを見ろ。何か書いてある。

ビジネス客と観光客

昨日の午前中、実家の前の私有地道路を除雪作業をしていると、「ZENRIN」と側面に描かれた商用車が国道から下りてきた。辺りを伺いながら、私に近づいてきた。地図を改訂するらしく、世帯主の氏名を確認しにきたようだ。世帯主でもない私が、ヤマハの除雪機で除雪に忙しい父を尻目に答えておいた。ゼンリンってそういう地図もつくってたのね。そう言えば一昨日、町営の温泉付宿泊施設に同じ車を見かけた。この街の担当になってしばらくこの街で仕事をしているんだろうか。

本日の正午に短時間で10センチメートル以上も湿った雪が降り積もったので父と一緒に除雪作業をしていたら、見知らぬ車が家の前の私有地の道路に入ってきた。「わ」ナンバーだったので、おそらく観光客ではないかと思った。しばらくして、車から誰かが下りて近づいてきた。親子三人のようだ。挨拶もそこそこに話かけられたので、除雪作業を一旦とめて、俄の観光ガイドを勤めることにした。尋ねると、東京から流氷を観に稚内から吹雪の中を南下して網走に行くらしい。実家に来る前に近くの名所で流氷を見ようと思ったが、見えなかったので、氷が打ち寄せられていた実家のあたりの海岸に至る道路に下りてきたらしい。めあての流氷は数日前から離岸して海岸からは見えない。残念そうにも見えたが、海岸に打ち寄せられた幾つかの流氷の塊をみて満足しているようにも見えた。両親は私達との会話を楽しんでいるが、男の子は流氷そっちのけで屋根からぶら下がったつららを集めて遊んでいた。その子の父親が、雪が珍しいから息子が燥いでいるのだという。私にもあんな頃があったことを思い出した。父が色々情報を教えていたので、「流氷がきていたら、オオワシも来るんですよ」と添えた。そのオオワシはいつも同じの岩の上で休んでいて、肉眼でも見えるが双眼鏡で何日か確認していたおそらくいつもの同じ個体だ。親子はしばらくして、挨拶したのちに、目的地に向けて出発した。私も父と一緒に一週間ぐらい道内を回る旅をしたことを思い出した。「よい旅を。」